
敷地面積 | 66.31u(20.05坪) |
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方位 | 西向き |
施工床面積 | 117.99u(35.69坪) |
構造 | 木造3階建て |
間取り | 1LDK インナーガレージ W-CL グリーンテラス |
まずはとても特徴的な玄関・エントランススペースをご紹介いたします。
玄関は奥へ細長く続くスタイルでエントランスは奥行6.3m、全体で7畳もある玄関です。エントランスとホールの床は全てグレー色のモルタルで仕上げ『通り土間』のような空間。玄関扉を開けた瞬間にインパクト大の開放的な空間が広がります。
お施主様は珍しいお車をお持ちのため「車を守りたい・車を建物の中に全て収めたい」というご希望をいただき、シャッター付きのインナーガレージを計画。
シャッターを閉めるとお家の中にすべて車が収まるため、
台風や風が強い日の飛来物で車がキズ付くのを防いだり、いたずら防止などセキュリティ面でも安心感があります。
さらにインナーガレージと玄関エントランスの間の壁に、掃き出し窓を2つ横並びに配置し、玄関を使わなくても掃き出し窓からガレージへ直接行き来が出来るよう生活動線に配慮しました。それにより雨の日や荷物が多い日など、宅内から車への乗り降りがしやすく、荷物の運び入れも楽になります。
さらに掃き出し窓の大きなガラスが玄関スペースを広く開放的に見せたり、いつでも大切な愛車を宅内から眺める事も出来たりと、車好きにとっては憧れの空間が完成。
ちなみに将来的に介護が必要になった時も室内から車までの移動がスムーズに対処できるなどの利点もあります。介護の移動については介護のプロの方からお伺いした生の声です。
そしてインナーガレージ内の一番奥の壁一面に有孔ボードを設置予定。有孔ボードとは小さな穴が一面に開いている建材です。DIYやインダストリアルインテリアの内装によく使われるため、ご存じの方も多いと思いますが、穴にフックや金具を引っ掛け工具などの道具類を掛けて収納したり、棚を取り付け使用します。
殺風景になりがちなガレージ内にインダストリアル・ガレージハウスのデザイン感をプラスし、男の隠れ家のような空間に。
続いてペットと過ごす素敵な空間をご紹介。まずリビングは明るい道路側に配置。
さらに道路側へ大きな窓を2カ所配置し、LDKに十分な光と採風を確保。
また「猫が窓から外を見渡せるようにしたい」というご要望により、窓下の床の一部分をステップのように一段上げて猫ちゃんの視線と窓の高さを合わせ、外が見えるように調整しました。こちらの窓からお施主様が帰宅された姿や、通行人、鳥など外の景色を眺め、猫ちゃんのお留守番のストレスも軽減。余談ですが猫ちゃんは自分の縄張りのパトロールも兼ねて、お外を眺めているそうです。
一段上げた床はリビング側から見ると低めのベンチのようになっていて、お施主様も座ることができます。
またこちらの道路側の壁にはTVを壁掛する予定。床を上げて出来た空間を利用し、DVDプレーヤー本体やコードを収納するスペースに活用。表から中が見えないよう扉のような物も制作し取付ます。扉を付ける理由は猫ちゃんがコードを噛んだりすると危険なため、いたずら防止・猫ちゃんの安全を守るため。また余分なコードを隠す事で、スッキリとしたスタイリッシュな空間を造り、お掃除もしやすくなるなど一挙両得の工夫です。
そして窓側付近の陽当りの良いリビングの一角に広さ約1畳、高さは天井まであるキャットスペースを猫ちゃん専用で計画。キャットスペースの壁にはステップやハンモックなど猫ちゃんが楽しめるアイテムを取り付けられる予定です。
さらに将来的にキャットスペースの前方に格子デザインの吊り引戸を取り付け、猫ちゃんと人の生活スペースを仕切る事が出来るように。猫ちゃんにとっては日常的に過ごす空間がそのまま大きなゲージとなるため、視覚的にも安心感があり寛げるスペースとなります。
私も猫を3匹飼っていますが、うちの猫達が聞いたら「羨まし過ぎる!」と駄々をこねられそうです!!
また格子の扉は1階の土間階段の縦格子の木材と同じデザイン、同じ素材で制作しデザインに統一感を。さらに格子にすることでリビングの冷暖房が流れ、その他、圧迫感を感じにくく、木のナチュラルな優しい素材感と和テイストを感じられる、おしゃれなデザインポイントになります。
続いてLDKの南側へ設置した2階から3階へ繋がるストレート階段は、1階と同じ片持ちのオープン階段。通常、階段と居室の間は壁や腰壁を設けますが、開放感をアップさせるため、壁を無くしここに安全性を考慮して大きな格子デザインの手すりを木材で造作。
さらに2階から3階の階段の手すりはブラックアイアンのフラットバーを施工。木材で造作した格子の手すりで「和」を、ブラックのフラットバーで「モダン」を表現し、1階の『和モダン』の流れも引き継ぐようなデザインを計画しました。格子の木素材とアイアンフラットバーのブラックがかっこ良く融合しアクセントとなり、立体的で動きのある空間を演出。
また、これまでにご紹介した階段、格子、ダイニングテーブル、造作の手すりなど内装で使用する木材は全て同じテイストで揃え、カラーやディテールに統一感を持たせることでお施主様の持たれている世界観を表現し、室内デザインのクオリティーを高めています。
材料から検討し、細部までこだわってデザインや雰囲気造りができるのも注文住宅ならでは。
@.「1階のサニタリールームは室内干しをするため広くスペースを使いたい」
A.「洗面室は2階にあった方が便利そう」
とのお考えにより、1階に配置するサニタリールームから洗面台だけを2階フロアへ配置。1階のサニタリーから洗面台が無くなったため、その分、室内干しスペースを広めに確保する事ができました。
そして2階の洗面室は2階フロアの奥へ配置。便利さを追求し、洗面室の奥にトイレも隣接して配置されています。
洗面室の入口はアールの壁を造作し扉を無くしてオープンにすることで、LDK空間に実用性と開放感と柔らかさをプラス。朝の身支度や帰宅時、トイレ後の手洗いにも使用可能な御家族もゲストも使いやすい便利な洗面室に。
また「洗面室の収納量を多くしたい」というご希望も同時にいただき、洗面室の正面の壁に横幅1.2m×2段の収納棚を設け、こちらの棚にスライドミラーを設置しました。ミラーはスライドさせて好きな位置で使用する事ができます。
また洗面カウンターは収納棚のサイズと同じ横幅1.2mと広めに造り、洗面ボウルをカウンターの片側に寄せ、もう片側の空間を空ける事で、2人並んで身支度がしやすいように計画しました。
さらに収納量をアップさせるため、洗面台上部の高い位置に頻繁に使わない物を収納する棚、洗面台の後方は約0.5畳、高さは天井まである扉付きのクローゼット収納を設置。その他にもドライヤーやコテを収めるための収納もオリジナルで制作するなど、見せて収納する物、見せたくない物と分けて収納できるように。
収納棚や天板、ミラーボックスは落ち着いた大人っぽい濃いブラウンカラーをセレクトし、棚と天板の間の壁はブルーのタイルをアクセント貼り。セレクトされたタイルはステンドグラスのような濃いブルーのガラス製タイル。落ち着いた上品なブラウンと透明感のあるブルーを組合せ、爽やかさと同時にラグジュアリーな雰囲気を演出。
さらに洗面台の下部は排水管など表から見えないように壁の中に収め、見た目もスッキリ。また、洗面台の下部は床から空間を設けることで、換毛期にペットの抜け毛が床の隅にたまらないようにし、毎日のお掃除をしやすく清潔に保ことが可能に。ここにもペットと一緒に快適に楽しく暮らせる工夫があります。
2階LDKの開放的な階段を上がり3階フロアへ進むと、突然、目の前に約8畳の広〜い主寝室が広がります。大人2人暮らしのライフスタイルを活かし扉を無くしたオープンで開放的な造りの主寝室で、デザイナーズマンションのメゾネットタイプをイメージさせるおしゃれな造り。猫ちゃん、ワンちゃんが自由に行き来ができるようオープンで開放的な造りとしました。
3階フロアに選ばれた床材は、ホワイトがラフにペイントされたような木目柄のフローリング。
ヴィンテージな雰囲気もあり、シャービーシック、クラシカルなインテリアも似合うデザインです。2階のモルタル柄フロアタイルと雰囲気を変え、明るく、爽やかにしたいというご希望からセレクトされました。
壁には生成りのような落ち着いたオフホワイトのクロス、さらに壁の一部分はアクセントにヴィンテージなブラックデニム柄のクロスをセレクトし、明るさもありながらメリハリをつけた大人な印象のカラーリング。
そして主寝室と階段室の間は2階LDKと同じように木材の手すりを制作し設置。「ちょっとした作業用のカウンターが欲しい」というご希望も頂き、ワークスペースも兼ねたデザインを計画しました。
制作するカウンターの横幅サイズは2mの広々としたサイズ。2人並んで作業をしたり、資料を広げながらのお仕事もこなせます。
主寝室はリラックスしていただく空間なのでデスクは『作業台』という硬い雰囲気ではなく、手すりと同じ無垢の木材を使い、優しい手触りとナチュラルな明るい色合いに仕上げ、柔らかな雰囲気に。
さらに「育てている観葉植物のスペースも兼ねたい、ペットたちと遊びたい」というご要望をいただき、主寝室横に同サイズの7.5畳もある贅沢な広々バルコニーを計画。
バルコニーの壁の高さは1.5mと少し高めに設定し、外部から見えにくいように工夫。プライべ―ト感を満喫していただけるバルコニーです。
お引越し後はグリーンをたくさん置き、軒下に金物を取り付けてツタ植物をからませる等、グリーンがたくさんのプライベートガーデンを計画されています。
開放的なベッドルームからたくさん緑がある広いバルコニーに直接出てリラックスできる感じが、まるでヨーロッパのリゾートホテルのテラスのようです。