2009年8月末 着工 場所:大阪市東淀川区豊里4丁目 敷地面積:30.28坪 構造:木造(在来工法) 階数:地上2階建て 間取:4LDK |
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お施主様とは6月に初めてお会いし、打ち合わせを重ねる度に奥様のお腹の子が大きくなっていきました。
家作りと出産準備が重なり、大変だったと思います。
新しい家族と新しいお家で、新しい生活を楽しんでもらいたいです。 家族のコミュニケーション・おじいちゃん、おばあちゃんや親戚も集まるあたたかいお家作りとなりました。 |
財津 智之 |
敷地の特徴
今回の敷地は30坪以上あり、前道6m、南西向きの角地という好立地でのお家造りが始まりました。 |
家事と家族の導線に和室を一直線につないで大空間!
【間取りのコンセプト】畳でくつろぎ、家族での時間を大切にする。家事導線と子供の導線を大切にされる奥様は
・毎日の家事が楽になるように、水周りを集中させたい。
・家族の動きやお家の出入りの気配を感じれるようにしたい。
この2点をご希望されました。
そこで、1Fにトイレ、お風呂、洗濯機置き場、キッチンと一まとめにし、階段は全員が必ずリビングを通って常にコミュニケーションが取りやすいようプランニング。
空調面からリビングとお風呂、階段室は扉で仕切っていますが、壁面にガラスブロックを埋め込んでいますので、階段室の照明の光や人影がガラスブロックにぼんやりと映りこみ、空間は区切られても家族の動きを感じることができるようにしています。
また、打ち合わせ当初から「リビングと和室がつながっている広い空間」がK様のご希望でした。
そこで、キッチン〜リビングから和室まで一直線につなぎ、襖を開けると23畳以上の大空間へ。
おじいちゃん、おばあちゃん、ご親戚の方など、みんなで集うに十分な広さの大広間となります。
和室と玄関もつないでいます。その理由とは?
玄関には和室へ入れるドアを設置していますので、リビングを通らずとも和室へお客様をご案内することができます。また、リビング側のふすまを閉じれば、閉ざされた客間として使っていただけます。
急なお客様でも、これならすぐ応対ができますね。
また、この和室にはご主人の希望で絞り丸太の床柱で装飾をされた床の間を設けます。(最近の和室では見ることが少なくなりました) 落ち着いた雰囲気のある和室になります。
床柱=床の間に設ける化粧柱のこと。 |
パネル貼りのエントランス
当初、クロス貼りではなく、内装の壁は汚れや剥がれ、耐久性などからパネル貼りをご希望されていました。しかしコスト面からお家全面の壁には使用せず、どこか1室や1面の壁にアクセントとして使用する方向になりました。 そこで、家の中で最も手で壁を触れることが多い玄関で使用することに。
耐久性にこだわり、木材をそのままパネル化したものを使用しますので、年数が経つにつれ味のある玄関ホールになっていくと思います。
天龍木材 |
やっぱり無垢の床。
フロアー決めの際、無垢材を検討するにあたり無垢材のデメリット(反り、収縮、キズのつきやすさなど)の説明を聞かれてかなり悩まれているようでした。 しかし、実際に質感、肌触りなどをサンプルで確認され「やっぱり無垢材でいこう」とうことになり、無垢材のなかでも落ち着いた色合いのもので、表面が硬くキズがつきにくいといわれるケンパスに決定しました。ケンパス〜kempas〜 東洋かりんと呼ばれるシックな色合いの無垢材を使用。耐久性・強度ともにトップグレードの素材でカビや菌に対する抵抗力もあります。重い家具や電化製品を置くリビングなどには最適です。 |
ここは、私の場所。
2階の廊下の中央部に廊下巾を広く取った大きな窓のある空間があります。このスペースの位置が寝室の扉の前であることやバルコニーの横であることから、このスペースにカウンターとコンセントを設置し、奥様のスペースにしました。
奥様も「ここは私の場所」と、カウンターの取り付け高さや色、素材、壁面のニッチの形状、窓の大きさと、全て奥様にお任せ状態で打ち合わせを進めました。
このスペースの使い方のご提案としては、バルコニーの横の位置にありますので、取り込んだ洗濯物をすぐその手でたたんだり、アイロンをその場でかけたり、本を読んだり、机作業もできます。
色々な用途で使っていただける便利なスペースとなりました。
将来はお腹の中にいるお子さんとイスを並べて、一緒に窓からの日を浴びながらお茶を飲み、絵本やお絵かきを楽しむ…そんなスペースとして使ってもらえれば、と思います。
日本の建物らしい外観と機能性
【外観のイメージコンセプト】「日本らしい建物」重量感のある日本家屋のような雰囲気にしたい。瓦へのこだわり
お施主様のこだわりとして、屋根にはメンテナンス性・耐久性・断熱性に優れ、「日本らしい建物」というコンセプトにも当てはまる瓦をご希望されていました。
使用素材が瓦に決定すると次はその瓦に合う屋根の形状決めに…。
(屋根の形状は、立地上の制限などが無ければ予算と好みで選んで頂けます。屋根の形もたくさんあるんですね。)
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1案目.片流れ屋根 | 2案目.切妻屋根 | 3案目.寄棟屋根 | ||
一番最初にご提案をしたもの。 「もっと家らしい形状で」ということで、切妻屋根ご提案。 |
お施主様が「切妻屋根よりも安定感があるような感じがする」というイメージを持たれた寄棟屋根へ。 | 軒の出はせっかくの寄棟形状なので、極力大きく出し、日本家屋の重量感を出しました。お施主様のご希望であまり目立ちすぎないよう、フラット瓦とし、屋根をスッキリとシンプルにまとめました。 | ||
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外壁の色は落ち着いたアイボリーに決定。 また、路面側の窓のサッシは日本の建物らしく引き違い窓を取り付ます。 |
使用する外壁 エクセレージ14 パイルボーダー ベビーアイボリー 落ち着きのある石積みラインが、洗練された外観を演出します。 |
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使用する瓦 CERAM-F FLAT ストレートブラック 表面を真平らにし、よりシャープなデザイン。 スマート&シンプル。 瓦一体型太陽電池にも対応。 |
インナーバルコニー
K様よりバルコニーはなるべく広く取りたいとご希望がありました。プランニングと打ち合わせを進めていく中で、
「やっぱり屋根がないと急な雨が降ると困るよね」
「せっかく広く取るのであれば、洗濯物干し以外の用途にも使いたい」
そこで、バルコニーに屋根をつけ、建物の屋根と一体にすることに。
隣地側へはプライバシーの確保のため、スリットのある壁を設置しました。照明・水栓も設置しますのでインナーバルコニーとして、くつろぎのスペースとしても使用していただけます。
※インナーバルコニー=上部にすべて屋根が付いたバルコニーのこと。
このお家はお施主様のご厚意により、11/21.22.23に完成内覧会を開催します。
詳細は、MJ-HOUSEのイベント情報のページにてご案内を致します。